吊り戸棚のサイズ選びで迷ったとき、図や絵があると一気にイメージしやすくなります。この記事では、現役プランナーが実際にイメージしたスケッチをもとに、よくある3パターンのサイズ感を解説します。「なんとなく大きい方がいい」「圧迫感が心配」という方に、具体的なサイズのイメージをつかんでもらえれば嬉しいです。
ベースとなる空間のサイズ感
今回のスケッチは、よくある住宅のキッチン背面をイメージして描いています。条件はこうです。
・壁の幅:約2,600mm
・天井高:約2,400mm
・冷蔵庫スペース:約750mm
・カップボード幅:約1,800mm
これは新築・マンションでよく登場するサイズ感で、4人家族の標準的なキッチン背面として参考になるレイアウトです。このベースをもとに、吊り戸棚のサイズを3パターンで比較します。

パターン1:スタンダードサイズの吊り戸棚

最も多く採用されるのがこのスタンダードサイズです。高さ・奥行きともにバランスがよく、収納量と使いやすさを両立できます。
目安のサイズ
高さ(本体):350〜400mm
天板からの距離:650〜700mm
奥行き:300〜350mm
このサイズ感だと、炊飯器や電気ケトルの蒸気が直接吊り戸棚に当たりにくく、かつ背の高い方でなくても手が届きやすい位置になります。吊り戸棚の下にLED照明を設けると、カップボードの作業スペースが明るくなるのでおすすめです。現場でも最も提案することが多いパターンです。
パターン2:大きいサイズの吊り戸棚+飾り棚

収納量を最大化したい方向けのパターンです。冷蔵庫の上のスペースも収納として活用し、カップボードと吊り戸棚の間に飾り棚を設けているのがポイントです。
目安のサイズ
高さ(本体):500〜600mm
天板からの距離:550〜600mm
奥行き:300〜350mm
飾り棚のスペースにはお気に入りの食器や植物を置けます。収納しながら「見せる」要素を取り入れることで、キッチン背面がインテリアとして成立します。ただし吊り戸棚の高さが大きいぶん、天板から吊り戸棚の下端までの距離が短くなります。炊飯器の蒸気対策として、スライド棚を設けておくと安心です。冷蔵庫上の収納は、使用頻度の低い物(来客用食器・保存容器)の置き場として活用するのがおすすめです。
パターン3:小さいサイズの吊り戸棚

収納量より開放感を優先したい方向けのパターンです。吊り戸棚の高さを抑えることで、壁の見える面積が増え、空間が広く感じられます。
目安のサイズ
高さ(本体):250〜300mm
天板からの距離:700〜750mm
奥行き:250〜300mm
LDK一体型の間取りでリビングからキッチンが見える場合は、このサイズ感が圧迫感を抑えやすいです。収納量は少なくなりますが、その分カップボードを大容量にしたり、パントリーを設けることで補えます。吊り戸棚の高さを抑えた代わりに、壁面に飾り棚を1段設けるだけで見た目のバランスが取れます。
3パターンの選び方まとめ
どのパターンが合うかは、収納量・間取り・使う人の身長で変わります。迷ったときは以下を参考にしてください。
収納量を重視するなら → パターン2(大きいサイズ+飾り棚)
食器・調理器具が多い、ストックを多く持ちたい方に向いています。
バランスを重視するなら → パターン1(スタンダード)
ほとんどの家庭に対応できる、現役プランナーが最もよく提案するサイズです。
開放感を重視するなら → パターン3(小さいサイズ)
LDKの広がりを大切にしたい方、圧迫感が気になる方に向いています。
吊り戸棚のサイズは一度決めたら簡単には変えられません。この記事のスケッチを参考に、まずはどのパターンが自分の生活スタイルに合いそうかをイメージしてみてください。
飾り棚メインのレイアウトなど、今後も解説していきたいと思います。間取りを決める際、少しでもお役にたてれば何よりです。
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